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富に三等あり

『富に三等あり 家の富、身の富、
心の富これなり』
これは、江戸時代の本草学者
(現代の薬学者)、儒学者である
貝原 益軒(かいばら えきけん)の
残した言葉です。

この言葉の意味は、人は誰でも富を
得たいと望むけれど、その富には
三つの等級があり、住居が広壮で、
家財調度なども望みの品物を買い
整えることのできる生活ぶりは富の
一つですが、これは最も低いクラスの
ものであるということ。

次に、健康に恵まれて医学と無縁の
日常生活を送るのは、金銭や品物と
交換できないほどの大きな富であると
いうこと。

しかし、それらの有形の富にも増して
大きな富は、無形の心の富であって、
これこそ最高の富であるということです。

そう考えると、自分自身の周囲を見渡して
みても各々が追い求めているものを知る
だけで、その人の成長段階が理解できて
面白いなと思います。人はどの境地に
おいても無いものねだりに他なりません。
いつかは無形の心の境地にたどり着いて
みたいものです。